私の美術館巡り

 私はモネやゴッホ、シスレーなどの印象派・ポスト印象派の絵を見るのが好きなので、日本各地だけでなく
海外でも美術館巡りをします。
 気分転換で美術館に行くのもいいですよ。わざわざ外出してまで絵を見るのは面倒くさい、関心がないな
んて言っている皆さん、そんなこと言っていないでのんびりとゆっくり美術館巡りをしてみませんか?ぜひ行ってみて
下さい。いつかきっと絵を見ることの楽しさが湧いてくるでしょう。
 これまでに行った美術館は次の通りです。その中で印象に残った絵画などを紹介します。


鹿児島市立美術館・・・・・地元・鹿児島市内の美術館。
        常設展示やパリのプティ・パレ美術館展で数回美術館巡りをしています。
        油彩・工芸・日本画・西洋近代画の作品が多数展示されていました。絵画が日替わ
       りに変わっていくのでぜひ見に行きたいと思っているのですが・・・。
        22年前の98年に父と二人で黒田清輝展を見に行きました。清輝が自分の妻をモデ
       ルに描いた絵画「河畔」は心が洗われたような感じがしました。また、私の好きな印象派の
       モネの睡蓮を見る機会も得ることができ、一つ思い出ができました。

大原美術館・児島虎次郎記念館・・・・20年前の99年に講演旅行も兼ねて岡山を訪れ、講演会の前日
       に行きました。 
        本館・分館・工芸館・東洋館のそれぞれの展示室に作品が展示されていました。私の
       好きな印象派の絵画もその一つです。
        二日目、地元・岡山県出身で日本叙情歌「宵待草」の作詩家・竹久夢二記念館
       へ。
        当時、パソコンなどの電子機器を持っていなかったのでインターネットで美術館の休館
       日を調べることができませんでした。
        実際にダメ元で行ってみたら、まさかなんとこの日が休館日だったとは!毎週月曜日は
       美術館が休館日にあたります。私たち家族ももちろんのこと、観光で岡山を訪れていた数
       人の方も知らなかったので館員の方が特別に開けて下さいました。こんなハプニングにも一
       ついい想い出となりました。

松下美術館・・・・・私の住んでいる姶良郡(現・霧島市)内の美術館。
        ピカソ、ルノワールなどの西洋美術品や各県内外の郷土出身者の絵画が展示され
       ていました。ほかにも素敵な色彩の絵画も何点かありましたが、ピカソの代表作「ゲルニカ」
       を感じさせる強烈な絵画もありました。
        なかでも郷土出身の画家・黒田清輝の美人画には目を奪われてしまいました。

都城市立美術館・・・・宮崎には2回ほど美術館巡りをしています。
        一つの美術館巡りはノルウェーの彫刻家のグスタヴ・ヴィーゲラン彫刻展。
        大学時代にその時の様子をマンッェル先生担当の英作文の原稿作りに使った記憶が
       あります。ちょっとほろ苦い思い出がよぎってしまいました。すみません。
        もう一つはブルターニュの海と空展でした。フランス・カンペール美術館所蔵の絵画が
       たくさん展示されていました。色彩豊かな絵画でいっぱいでした。あまりの美しさに見とれてしま
       いました。

長島美術館・・・・鹿児島の象徴・桜島の雄姿を眼前に見ることができる美術館。
        長島美術館別館落成記念展でした。
        第1〜7企画室のそれぞれの展示室に絵画や彫刻、工芸作品が展示されていました。
       なかでもマルク・シャガールの絵画やオーギュスト・ロダンの彫刻「考える人」の作品に目が
       止まり、くぎ付けになってしまいました。

福岡市美術館・・・・福岡県には講演旅行やプライベートでも数回訪れ、よくこの美術館に家族三人で行
       ったものです。父の研究会について行きました。
        母と二人で手塚治虫原画展を見に行きました。幼少の頃の治虫が夢中になって集め
       ていた昆虫の標本の写生がずらっと並ぶように展示されていました。治虫の趣味が大の昆
       虫集めだったとは!すごいの一言に尽きます。

 
2001年(19年前)、念願の夢だったフランス旅行が実現しました!My Dream Came True!(夢は
実現した!)まさにその言葉通り、あらたな第一歩を踏み出すことができました。今でもまだパリに行ったという実
感が湧いていない自分がいます。
 大学時代にフランス語を学び、文化にも興味を抱いていた私の目にあこがれのパリの街がどんなふうに見
えたのか、美術館巡りを通して書いてみようと思います。(詳細は「夢紡ぐ綾ー私のパリ紀行ー」:かもがわ出
版をどうぞ。)

ルーヴル美術館・・・・パリの世界遺産の一つ。
        海外現地オプショナルツアーの人たちと一緒に館内を見て回りました。(バスの予定時
       間の都合で駆け通りでしたが・・・・)とてつもない広さに私たち家族もびっくり!広いの一言
       に尽きます。
        メインの入口にガラスのピラミッドがあるのは皆さんもご存じの通りです。それをポイントにし
       ながら探していたのですが、方向音痴の家族三人は正面玄関より少し離れた裏手のほう
       から入ってしまいました。(^^)
        さて、今もなお謎が解けないままとなっている一枚の絵が人気を博しています。それはレオナ
       ルド・ダビンチの「モナリザ」。なんとその絵の周りに人だかりができていたのです!私もそれを
       掻き分けながら一番前で見ましたが、これだけの人気があるのはこの絵の中の微笑なのかもし
       れません。

オルセー美術館・・・・この美術館、昔は何をモデルに建てられたかご存じでしょうか?実は1900年のパリ万博
       開催に合わせて、オルレアン鉄道によって建設された鉄道駅舎兼ホテルだったのです。す
       ごいでしょう。
        とても広くて、展示室もたくさんありました。名古屋の靴屋で新調したドイツ靴で私の好き
       な印象派の絵画を三時間半も見てしまいました。
        モネ、セザンヌ、ドガ、ルノワールなどの印象派の絵画が展示されていました。印象に残
       ったのはモネの「睡蓮」とドガの「踊り子」でした。実際にパリに行ってこれらの絵を見てみると、
       それぞれ違う魅力があるのですね。

 オランジェリー美術館にモネの絵が展示されているとのことで見に行く予定でしたが、残念ながら改築中で
休館となっていました。ガイドさんからマルモッタン美術館に何点かあるとのことを教えられ、行ってみました。

マルモッタン美術館・・・・小ぢんまりとした美術館ながら中に入ると意外に広い建物でした。
        あまりの館内の広さに圧倒されながらモネの絵がどこに展示されているのかと家族三人で
       探していたところ、なんと地下に展示されていたのです!
        代表作の睡蓮をはじめ、ほかのモネの趣の違う作品が50数点もあったことに驚きながらも
       夢に見ていたモネの透明感あふれる色彩の絵に出会い、救われたような気持ちがしました。

国立西洋美術館・・・・上野公園内の美術館。
        絵画や彫刻、そのほか多くの展示物もありましたが、私の目に留まったのはモネやセザン
       ヌをはじめとする印象派の絵画でした。なかでも私の大好きなモネの睡蓮以外の趣の違った
       作品も見られました。
        1階ロビーのレストランで昼食に食べたステーキもおいしかった。(^^)
        二度目の美術館巡り。
        目当てはやはり私の好きな印象派の絵画でした。残念ながら館内が改築中で見ること
       はできませんでしたが、オーギュスト・ロダンなどの近代彫刻や中世末期から18世紀までの
       オールドマスターの絵画も何点か展示されていたので、見られただけで充分の満足感が
       味わえました。 

いわさきちひろ美術館・・・・東京・練馬の美術館。長野県にも同じ安曇野ちひろ美術館があります。
        とても素敵な絵がたくさん展示されていてなかには初めて見る絵も何点かあって貴重なひ
       とときを過ごしながら見ることができました。ほかのプロの画家が描く絵画とは違い、ちひろの
       絵は純粋で心優しい子どもたちのあどけないタッチで描かれているのが印象的でした。
        また、ちひろ自身も結婚し子どもも生まれ、自分の子どもをモデルに描いた絵や自画像も
       あって私たちの胸を打つ作品でした。
        好きな絵とともに50年の生涯を生きたちひろ。だからちひろの絵は多くの人たちに今でも
       愛されているのでしょう。

鹿児島市立美術館・・・・15年前の2003年、佐伯祐三展を見に行きました。
        ヴェラマンクやゴッホなど絵を通して数々の画家との交流を重ね、肺結核で夭逝するま
       で描き続けた32年の燃え尽きた生涯でした。特に郵便配達人の絵はダンディーで、どこ
       か少し物静かなところもある感じの絵でした。
        パリで自分探しを続け、絵に人生をかけた祐三の集大成の時代展でした。

京都市立美術館・・・・レトロな雰囲気のある古い建物で、有効に利用されていました。
        柴田重徳様(父のかつての生徒さん)からパリ/マルモッタン美術館の家族三人分の
       チケットを頂き、鑑賞に出かけました。
        パリで見たモネの睡蓮の絵を見ながら、あの時の感動を再び味わうことができました。なか
       でも今まで見たことのないモネの真っ赤な睡蓮に初めて出会って驚き、感動しました。

安曇野ちひろ美術館・・・・安曇野の美しい自然をふんだんに使った、ちひろファンの子どもも大人も世代を超
       えて楽しめる美術館。
        館内の広さから予想をはるかに越えるちひろの絵に出会いました。ちひろの生まれ育った
       背景がよく分かり、それを象徴するような展示物もあって見ごたえがありました。東京・練馬
       の美術館で見た時のと趣の違った絵も初めて見ることができました。
        美術館の外のテラスで、ちひろの息子さん・松本猛さんが取材を受けているのを身近に
       見ることができました。

無言館・信濃デッサン館・・・・・第二次世界大戦で没し、病死した戦没画学生達の慰霊を掲げて作られた
       美術館。静かな森の中にぽつんと小ぢんまりとした建物でした。
        太平洋戦争により、志半ばで若い命を絶った画学生たちの絵が何枚か集められてい
       ました。彼らの絵の中には世界平和に対する思いが込められ、今私たちが忘れかけている
       ものを思い出させてくれるような感じがしました。
        なかでも館長で、故・水上勉さん(作家)をお父様に持たれる息子さん・窪島誠一郎
       さんの詩は私たちの胸に迫ってくる意味深い問い掛けがありました。
        あらたに平和への祈りとともに、美術館巡りに加えました。この美術館は私たち若い世代
       に戦争の悲惨さを改めて再認識し、核兵器のない平和な世界を作るためにぜひ行ってみて
       ほしい所です。

台北市立美術館・・・・・台湾旅行三日目の朝、(財)台湾唐氏症(ダウン症)基金会委員・李様の運転
       される送迎バスで行きました。
        台北市では最も大きい美術館なことだけあって、玄関ホールも中もとても広く感じました。
       これだけの広さに台北の現代・古典作品が展示されていて見ごたえのあるものでした。なかで
       も水墨画をはじめ、その時代に作られた作品もあってとても印象的でした。

故宮博物館・・・・・台湾旅行最終日、台湾東販の陳呉様や顔様と一緒に行きました。
        台湾を象徴する最大の博物館で、息をのむような広さでした。
        別館にもたくさんの展示物が展示されていましたが、残念ながら工事中で中に入ることは
       できませんでした。でも、歴史好きの私にとって台湾の歴史にまつわる作品が何点か展示さ
       れていてとても興味深く見ることができました。
        博物館の入口前になんと日本のシンボル・桜が咲いていたのです!こんな所に桜が咲
       いているとは、嬉しい驚きでした。

国立西洋美術館・・・・・二つの講演旅行(千葉・東京)を終え、帰りに家族三人で行きました。
        美術館1階のレストランで昼食に食べたステーキはこれが3度目です。
        この美術館には二度目になります。宗教画や私の好きなモネやシスレーをはじめとする印
       象派・ポスト印象派の絵画が展示されていました。絵画だけでなく彫刻も展示されていてオ
       ーギュスト・ロダンの「考える人」、モネやセザンヌなどの作品が多数ありました。
        私の目に飛び込んだのはやはりモネの睡蓮。透明感のあるモネの絵に吸い込まれそうに
       なりながらも、この絵にかけたモネの情熱が伝わってくるような感じがしました。

 どこに行ってもとても楽しく、うっとり見とれてしまうようなひとときを絵を通して過ごすことができました。感動の美術館
巡りでした。これからもまたいろんな所で充実した美術館巡りをしようかと思っています。
 次はイタリアのフィレンツェ。Let’s Go!

 一言: 幼い頃から、いわさきちひろの絵と「画集・世界の名画」を見て育ったあなたが美術館巡りで本物
の絵を自分の目で鑑賞できるようになったことをとても嬉しく思います。
 二十数年前、私はちひろの「緑の風の中で」を飾りたいと思いながらずっと果たせないでいました。今年のち
ひろカレンダーの表紙にその絵を見つけ、リフォームしたキッチンの隅にやっと飾ることができました。額縁も当時
のものをペイント(ちょっとまだらですが。)
     (いつもあなたの子育ての原点に帰りたい母より)

                                           
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