現代農業の問題点

目次

伝統食文化になぜこだわるか?

食と農は歴史的な生活文化である。

現代農業の当面する問題点

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伝統食文化になぜこだわるか?

1.食糧の自給率低下と国際的な食品流通市場・加工販売企業ネットワーク。
 先進国の中で最低の自給率が国際流通市場の危険なからくりを避け通すことができなくなっている。

2.ハーモナイゼーションと呼ばれて、ウルグワイラウンドの貿易会議で合意を迫られた内容に付随して決められようとしている貿易障害の撤去や規制の緩和策として日本などに要求されることが、実は危険な食品でも輸入され、加工食品として流通する事を許す仕組みが話し合われていて、我々消費者は知らぬ間に口にし始めているらしいのだ。

3.安全性を充分確かめてないままに企業の利益追求が国際政治をも動かして、我々の身近な間で忍び寄り、それを表示する義務さえ課せられずにまかり通り、選択する手段さえ与えられないのは驚きである。

4.遺伝子組み替え作物として近頃話題のいくつかの食品は、いったん加工されてしまえば表示されていないから選別するわけにはいかないのだ。農薬もポストハーべストの殺虫剤も使わずにすむという理由からアメリカで開発してきたこれらの野菜が昨年の夏頃から市場に出回ってくるらしい。

                  1.大豆  2.トウモロコシ  3.馬鈴薯  4.菜種
 知らずに飲んでいるビールにまでコーンスターチとして遺伝子組み替えしたトウモロコシが混入しているとなると果たしてそれでいいのかと思うだろう。ところが、私がそんな材料で作られたビールは飲みたくないと思っても、その材料を表示する義務がなければどうやって選択するのか。

5.今日の企業は新技術を見つけなければ大きな利益をあげられなくなっている。アメリカの政府は選挙対策から、企業の要求をそのまま貿易相手国に要求してくる傾向が強いのは日米の貿易交渉を見てもわかることだが、この食品の問題も扱う企業の利益を守るための政治的な布石は遙か以前から国際的な貿易取り決めとして形づけられてきている。

6.安全なものを食べ続けるためには、表示の義務をつけさせるか、自衛的手段としては、遺伝子組み替えの食品を含まないと言う反対側の表示をしているものを選択するような仕組みを作って自衛していかなければならない。

7.安全確認を調査していると言っているのは公的な第3者機関ではなくて、開発した企業の調査に依るものだけだとの米国の学者の意見もある。ハーモナイゼーションのローマでの会議についても表示の問題をカナダが当番国として調査しているらしいが最終的な結論は製造に当たる企業の代表などが主体で消費者の代表は形ばかりの弱体で企業が優先するような会議の態勢らしい。それにつけても米国の経済団体の利益を優先的に代弁する政治体制は遺憾千万である。

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食と農は歴史的な生活文化である

1.我々の先祖が日本列島に住み着いたのは縄文式時代からと見るか、あるいは先行する旧石器時代からとするかは議論の余地があるが、60万年もさかのぼる旧石器の時代からではないにしても数千年の歴史を日本人の歴史の果てに展望することはあまり無理ではなさそうに思える。数千年の昔からこの列島に生活する人たちは狩猟と採集の果てにその合いの手として栽培食物を食べることを身につけてきたらしい。木の実や山野草の採集から次第に栽培を考え、試みたであろう農業の初源はおおむね縄文中期頃と推察されている。

2.大陸とは海で隔てられていた縄文の時代にも多少の交流はあったであろうが、大陸の農耕文化を多く受け入れたのは弥生の時代と考えられている。最近の調査によると縄文時代にも外来の作物の種を遺跡から見つけたりと従来の考え方を変えるような発見がいくつも見られる。しかしおよそ2千年ほど前から次第に農耕に頼る食生活が始まったと見られている。農耕生産が生産手段を基盤として生活文化を形作り、それ以前からの狩猟採集の生活の中から生まれた知恵や行事祭祀と混ざり、独自の生産手段に根ざした文化が生まれてきた。大陸からの宗教や文字の文化に先行するこうした生産手段に起因する原始宗教や祭祀にまつわる民族的な行事は日本的な考え方の形として後々まで残されて今日の社会にまで痕跡を残しているはずである。

3.よく食と農の文化といわれるが、人間の生活の根元である食の文化はそれを支える生産手段としての農業の文化と不可分に結びついているもので、原始の時代から今日まで独自の展開をして日本的な発展をしてきている。米国が日本に米の自由化を求めるとき、歴史的な視点において理解しがたい壁があって、日本的な文化の成り立ちについても無理解になるのは当然といえば当然なのだろう。欧米の牧畜と雑穀栽培の文化は水田耕作によって主力としている日本とは異なるのが当然で、その上長い間の東洋的な宗教思想が裏打ちされている文化とは異質であるのは当然至極である。

4.異なる文化を認めないで自分の物差しですべてを測ることの過ちはなぜ起こるのだろうか。これは経済的な要求を最重要課題としている国家のエゴであるといえる。世界の警察を自認している強大国の独善的な覇権主義ともいえる。この乱暴な態度は今の国家間の交渉の場においてはあまりにも強引でありすぎはしないか。こうした強引な態度がヨーロッパにおいても対中折衝においても不愉快なものと受け取られているようだ。

5.我々は国際社会の仲間として認められないことをおそれるあまり弱腰の折衝に明け暮れているように思えてならない。選挙の票稼ぎで米国の議員たちがある種の企業利益を守るために国際的な貿易問題に強引な政策を強行することを許せない。工業製品の輸出国の弱みにつけ込むこうした態度は食品の危険度をまで押しつけがましくごまかされてはたまらない。

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現代農業の当面する問題点

現代農業の当面する問題点

1.農業が立ち向かうことになる課題

イ.昔からの対決する条件は太陽と水、気温・害虫・雑草などである。草は祖先の頃から敵であった。

ロ.好天に恵まれてせっかくの豊作になっても、市場価額は非情なもので、出荷した作物が豊作のため安値でたたかれることとなり、作物の出来の良さにも関わらず収益が上がらない仕組みである。

ハ.最近の農業の特殊な事情は国際的な流通で、輸入規制で保護されているからとて、自由化を求められることとなり、国内の生産価額より遥かに安値での競争にさらされることとなる。工業生産品の輸出が日本の経済の命綱となっているため、国際的な貿易不均衡ということで、農産物もどんどん輸入を自由化させられることとなる。大規模農業で大量に生産するためコストがやすく低廉な価額で流通するため、生産方式に大きな変化を起こさなければ太刀打ちできるはずもない。昔から農家では換金作物を作っていながらいざとなると値段にあまり拘るのは綺麗でないというような風潮があり、商売になるような経営感覚が足りない点が美徳のように考えられていた。これでは成り立つはずもない。厳密に言えば、国の農業政策とそれを食い物にするいぎたない政治家たちの介在などが一層問題を難しくしている。


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2007/03/21

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