信州だ、蕎麦が美味い
7月31日(土)
正直言って、今回のツーリングは全く予定に無かった。 強いて言えば、 セガのゲームソフト「北へ・・・」の雑誌紹介を見て、「北海道、行きたい なぁ」とか思ってた程度。(この計画は、なにを間違ったのか夏のコミック マーケット初参加という別のツーリングとなるのだが以下次号)
んで、6月の末、毎月買っている、モーターサイクリストをほこほこと眺 めていたら、毎月行われている、「ライダー写真館」が、今度は長野県は小 諸で行われるという告知があった。
ゼルビスだってV型である。 そりゃあ、モーターサイクリストの読者層 から考えたら、ビッグバイク中心になるのは見えてるけど、ゼルビスはマイ ナーだ。 絶対少ない。 ・・・目立つ(笑)。 と考えて、参加を決意した。
こーでもしないと、次回の特集の「お題」になるのは何年先か判らないし ねぇ。 その時までゼルビスに乗ってる保証はないし。
てなわけで、会社のFAXをちょいと借用して編集部にFAXを送った。 あとは当日の午前11時、「あさま2000スキー場」に集合するだけであ る。
友人から、長野は朝早く出たら下道でも午前中に着けると聞いていたのだ が、予定を立てる段階で、無理なことが判明した。 それは、友人の言って いたのは諏訪までで、小諸はそこから山越えで数十キロもあり、スキー場は 更にその上を登らないといけないのだ。 隣はもう群馬である。 せっかく 長野くんだりまで走って遅れて写真が載らなかったら話にならないし、余裕 を見て計画を立てた。
行程は、中国豊中発 3:30 ぐらいの予定で、
豊中I.C.〜岡谷I.C.(高速) 350km 8:00
岡谷(諏訪)〜スキー場 85km 10:00
という感じでタイムテーブルを作った。 酒の力を借りて早寝するつもり だったが、酒のアテに見ていた「ルパン3世」のスペシャルがそこそこ面白 かったので寝付くのが遅く、4:00前に出発となった。
中環を走って、高速道路に乗る。 実は、今回からゼルビスはおニューの チェーンとスプロケットで、足回りが換わっている。 後ろのスプロケの歯 数が 43->42 に減らしてあるので、ちょっとだけ回るようになってるはずだ。 エンジンのタペットも調整してあり、吹けあがりも良くなっている。 朝早 いこともあり、前日の酒が抜けて体にキレが出てきたあたりから見通しの良 い直線で最高速度をチェック。 若干下り坂参考ながら、160km/h をマーク した。 100km/h 超の加速がだいぶよくなっていて、ゴールドチェーンとア ルミスプロケに換えただけのことはあったかな?
70kmぐらいの距離で休み休みで岡谷I.C.に着いた。 ここから諏訪湖の北 を通って山越えである。 予定より20分遅れの 8:20 ぐらいに通過したの で、余裕があったら寄ろうと考えていた、四柱神社や諏訪大社は寄れない。 まあ、帰りにでも寄れれば良いわとか考えて、山越えをはじめた。
山越えは前半、かなり大型トラックが多かった。 小諸までは標識通りに 走ったのだけど、流れが遅くあまり時間が短縮できない。 後半フリーラン にならなかったら到着はもっと遅れていたかも知れない。 小諸で給油して 道を尋ねる。 スキー場に登る山道はバイクがちらほら。 しばらく登って いくと、後ろをバイクが着いてくる。 大荷物を背負ったゼルビスが珍しい んだろうけど、私がなかなか前の車の追い越しをしない (正確にはゼルビス の加速では「できない」) のに業を煮やしたか抜いていった。
スキー場に入る山頂の上り道で坂道発進を失敗。 いつもなら簡単にでき てるタイミングだ。 ギア比が変ってるとはいえ、おかしい。 燃費もかな り悪かったし、バイク屋のチューンに少し疑問を感じる。 あとから判った ことだが、海抜2000メートルなので空気が薄いせいでした。 燃費が悪 かったのもエンジンの回し過ぎのせいみたいだし。

時間待ちでスキー場のロッジを歩くが、日差しは強いが空気は涼しく、ま るで、サンルームでクーラーを効かしているような違和感がある。 失敗し たと思ったのは、歩く時のために、帽子を持ってくるのを忘れたことと、ヘ ルメットのシールドをクリアーしか持ってこなかったこと。 日差しが強く、 走る時や散策する時かなり困った。 山焼けとはこういう原理でなるんだな と思う。
個人写真と全体写真を撮って、2:30ぐらいにジャンケン大会をやると いう話だったので、下に降りて2:00に帰ってきたら、大会は終わった後 だった。 参加賞のステッカーだけもらう。 次回参加することがあったら 全体写真撮ったら解散しよう。 と、人だかりができているので見てみたら、 雑誌でアイドルとなってるイクヨちゃんだった。せっかくなのでツーショッ トで撮ってもらう。 ラッキー。

下山した後、今日のうちに、戸隠神社を見ておこうと北に向かう。 白樺、 軽井沢や嬬恋などの標識が出てきて関東が近いことを感じる。 そろそろ 遅い昼飯を食べねば・・・と探していたら、山の中に「茶飯事」という喫茶 店が出てきた。 「喫茶・ラーメン」という店のようだが、「もりそばあり ます」と、墨字でとって付けたように看板が出ている。 ま、ソバが食べれ れば良いやで寄ったら、中はお客さんがいっぱい。 出てきたソバは、大盛 りを頼んだのだが、量が少ない。 しかし、美味い。 私のソバで売り切れ だったらしく、次の客は食べられなかった。(だから量が少なかったか?) 地元で口コミで有名なのだろう。 時計を見ると4時をまわりそうなので、 戸隠神社は諦めてUターンする。
安曇野パストラルYH(ユースホステル)には夕方7時にはついた。 素泊 まりで予約していたこともあったのだが、せっかく温泉があるので、夜の真っ 暗な道を走る。 アテにしていた町営の温泉が入湯が7:00PMまでだったので、 レストランで花に水撒きをしている地元の女性に聞くと、ヘルスセンターの ような温泉を丁寧に教えてくれた。 400円で筋肉トレーニング機器も置いて ある健康センターで、それを含めると安いと思う。 50円のコインロッカー は、皆、カギをかけていない。 泉質は弱アルカリ泉で気持ち良かった。
帰りにやはり地元の女性が教えてくれた山荘兼地元飲み屋ソバの店で、大 盛りの天ざるを食べる。 雰囲気的にはバイクで無かったら一杯いきたいと こだ。 大盛りを頼んだら、かなり量をおごってくれたようで、腹一杯になっ た。 ソバもそうだが、安曇野名産のわさびが美味しい。 地元の人がお湯 をもらいに入ってきた。 私の田舎もそうだが、こういう地方の宿は、地元 の人にお風呂を貸すことが多いのだ。
たらふく食った後、地酒のカップ酒とわさび葉の佃煮を買って帰る。 宿 にバイクを停め、ふと空を見上げると、降るような星がキレイだった。 こ んなに星を見たのは20年ぶりだろうか・・・。
寝酒で飲んだカップ酒「大雪渓」は、私の好きな果てしなく水に近い美酒 で、お気に入りのお酒だった。 500km を超える走行の疲れで、ぐっすりと 眠りについた。
8月1日(日)
ユースホステルは、どうしても、夜はキャンプファイヤー強制参加で何か 芸をしないといけないとかいうイメージがある。 しかし、ちょっと考えれ ばわかるのだが、毎日そんなことやってたらホストさんだって疲れるだけだ。 特に、私のように素泊まりの客はおとなしく部屋で寝てるだけだ。 ただ、 外国産の地ビールや地方独特のおつまみがあったみたいだから、寝酒は皆と 一緒に呑んだ方が良かったかもね。
さて翌日、朝食を食べると腹の調子が悪くなる私は、朝食もキャンセルで 出発する。 食事もだが、できるだけ涼しいうちに走っておきたいのである。 走りはじめたのは朝7時過ぎだが、体が冷えるほど寒い。 防寒はあまり考 えていなかったのだが、すぐに気温もあがると考え、北へ行こうランラララ ンと快調に走る。 すると、対面で白バイに止めらているるSV400S。 ううむ、私は見通しの良い地方道は 80km/h ぐらいで流すけど、注意せんと いかんかもな。 昨日も見たけど、やはり白バイにバイクが止められている ケースが多い。 交機が特に張っているみたい。 物騒な話だ。 メーター が 80km/h を回らないように特に注意しながら走っていると、左方向に黒部 ダムの標識がでた。 これは、中学の時の修学旅行で3コースに別れた時、 寄れなかったコースだ。(この時は駒ヶ岳に登ってました)

懐かしくて、ひと目、ダムを見ようと登る。 片側走行が多いので、その 度に、すり抜けをして快調に走る。 涼しい。 入り口に着いたと思ったら、 ここから更にトレールバスで走らないといけないみたい。 向こう側の富山 まで運転代行サービスとかやっているが、バイクの運転代行はないのかしら ん(笑)。 黒部ダムまで往復しようかと思ったが、財布の中が1万円を切っ ていた。 会社に月曜日は「休むかも」とは伝えてあるが、懐が寒いし、今 夜の宿も決めてない。 とりあえず、黒部ダムはターミナルから見える雲と 緑に満足して、戸隠神社へ向かう。
白馬の手前から戸隠神社に向かう道は、県道を中心に走ったが、独走で楽 しかった。 整備されてる箇所も多いのだが、1〜1.5車線の道もあり、大型 トラックが走ってないからだ。 やっぱり地方は県道に限る。
戸隠神社は宝光社、中社、奥社と三つとも行ったが、前回の天岩戸神社と の絡みで奥社が大本命だった。 奥社の参道入口についたのは昼の12時。 奥社まで1.9km あるらしく、参道がまっすぐに続いている。 家族連れの観 光客が多い。
うぐいすなどの鳥の声を聞きながら、早足で奥社に着く。 記念にパンフ レットを買って、巫女さんに写真を撮らせてもらう。 巫女さんは、とても 親切で嬉しい。
参道の入口に戸隠郵便局の人が出張販売に来ていたので、この当りのキャッ シュサービスの事情を聞く。 どこでもあるそうで、14:00 までは大抵やっ てるそうだ。 北に走って途中の郵便局でお金をおろし、クーラーで涼む。 ここで、お金がおろせたので、金沢YHをキープした。 高速道路も並走し てるから、時間はあわせられるだろう。

新潟に入ると突然道路が良くなる。 噂には聞いていたが、「これが、角A の力なのかっ」とか叫びながら走る(笑)。 午後2時には新潟の直江津港 に着くとができた。
直江津港は大きな港だった。 九州行きや佐渡島行きや北海道行きのフェ リーが出ている。 ここからだと、なんと、 9960 円(18時間)で北海道に渡 れるのだ。
今回は直江津ルートの下見だったのだが、バイクで下道で大阪から直江津 まで一日で一気に走るのはかなり無理。 高速道路を使ってしまうと、敦賀 や舞鶴からが行くフェリーが予算的にも有利だし、このルートはボツかな? 8号線は大型車が多過ぎる。 もう少し空いていると思ったんだけどね。 来年、北海道に行くとしたら事前に舞鶴港を手配かなぁ。
しかし、下界は暑い。 というか、字面的には「熱い」が正しい。 地面 の中にヒーターが埋まっているような、こみあげる暑さだ。 新潟の海岸線 には次々に海水浴場が出てくるのだが、キレイな海で泳ぐ観光客が涼しげで ある。 あまり海水浴が好きじゃない私でも羨ましい。 あ〜、泳ぎたい。
後から判ったのだが、この日は日本海側はフェーン現象のまっただ中で、 とんでもない暑さだったらしい。 どうりで、鹿児島出身の私でも、耐えき れない暑さだったわけだ。
途中の道の駅「能生(Nou)」 で休む。 大きなお土産センターのようだが、 近くに他に適当な道の駅が無いので、客で一杯である。 食堂が数件入って いて、遅めの昼食ととる。 寿司屋さんのような店に入り、メニューに迷っ たが、このクソ暑いのに「かにラーメン」を頼む。 何故なら、かにが一匹 入って980円の超破格だったからだ。 信じられん。 関西の人には塩が キツいと思うけど、美味しい味付けで、田舎の味付けはこんなものだと思う。 美味しい。 かにミソの溶けだしたスープが勿体無いので全部飲み干す。
1 時間以上も休んでようやく体力が復活。 気を取り直してバイクを走ら せると今度は渋滞の列である。 しばらく路肩走行を続けていたが、路註し ている車に向かって横断してくる歩行者が危険なので、すぐに能生I.C.から 高速道路にはいる。 下道で行くつもりだったので、遅くなると宿には伝え たが、早く着く分には良かろう。
・・・で、メーターを見ると、200 kmを越えている。 しまった、給油を 忘れてた!!
最初のP.A.で燃費計算をする。 リザーブコックに入っていないことを確 認し、とりあえず、リザーブに回す。 次のインターチェンジまでは50km弱。 いつもなら、リザーブに入れなくても 280km は絶対に走るバイクなのだが、 エンジン調整で燃費が落ちている。 若干不安だったが、杞憂に終わり、次 のガソリンスタンドで給油できた。 リッター25km/hで走っている。 値段 もリッター93円と、高速道路でもガソリンが安い。
金沢YHに着く。 とりあえず風呂に入ってビール。 客が少なく一人で ひと部屋を占有。 これで 2900 円だから、安いねぇ、カプセルホテルなん て、絶対、使わないや。
8月2日(月)
朝7時。 最初の目的地の「鶴来温泉」に向かう。 リーフという会社の 作ったPCゲーム「痕」の舞台である。 モデルとなった「加賀屋」を探す。 駅で観光地図を探すが、ない。 あまり時間も使えないので、そのまま街中 を走った。 体操服のまま歩く女子中学生の水色の短パンがまぶしい。

近くの、白山比め神社(「め」は一字で「口羊」(くちへんにひつじ)と書 くのだがJIS 規格外) に立ち寄る。 どんな神社か知らなかったのだが、 かなり大きい。 平日の朝早くとあって、観光客はいなかったが、おつとめ で社内をうろうろする巫女さんたちがいる。 説明を読むと、どうも、白山 神社の総本らしい。 売店では、二人の巫女さんが仲良く話している。 私 が寄っていくのを見て、担当でないと思われる一人が奥に下がる。
わざわざお話しの邪魔をしてしまったので、交通安全のお守り(800円)を 買う。 山の神なので交通安全には霊験あるみたい。 以下、巫女さんとの 会話。
私:「あの・・・写真を撮らしてもらって良いですか?」
巫:「え? 私ですかぁ?(笑) よろしいですよ」
(撮らしてもらう)
私:「ありがとうございました。」
巫:「どうも。 また、お立ち寄りくださいませ。」
(寄るよぉぅっ。)
丁寧な物ごし、上品な言葉使い。 巫女さんは超自然的で、良いですね。
手取川沿いを走る。 そういえば、石川産の「手取川」って銘酒も美味し かったなと考えながら、暑そうな海岸線を避け、山道を走る。 途中の蕎麦 屋で「越前おろしソバ」を食べる。 これもコシが強く美味い。
このまま木之本(琵琶湖の北)を経由して、鯖街道&京都南I.C.というのが 楽なコースだったのだけど、気比神宮(敦賀)に寄っておきたかったので山を降りる。 山中峠のトンネルは一車線で、「対向車に注意」と書かれているが、さっき からものすごいスピードの大型トラックが向こうから走ってきたのだけど(汗)。 結局たまたま出くわしただけみたいで、数個のトンネル内は1台乗用車を見 ただけですむ。
気比神宮は大きな社だったのだけど、韓国学校の修学旅行がうるさくて、 売店の巫女さんが引っ込んでしまった。 修学旅行生は、鈴はおもちゃのよ うに扱ってるし、先生は怒っていたけど、小学生の集団みたい。 できれば、 遊園地に行って欲しい。
福井の車は、制限速度ちょうどで走る。 上手な人でもマナーがひたすら 良い。 私も疲れているので一緒に走る。 のんびりした街だ。 市町村境 で各市町村の花とシンボルがついた看板が目に付く。 ちょっとした努力だ けど観光客から見ると楽しい。 しかし峠で「県外車事故多し」と書いてあ るのは、やっぱり多いんだろうな、大阪や名古屋の車。
小浜からは地元のお散歩で慣れ親しんだ京北に入ってきた。 ようやく旅
も終わりだ。 ほっとする。 京北は京北で涼しい。 最後の亀岡の道の駅
で美味しいスパゲッティを食べながら、ぽつり。
「走るには信州より京北の方が良いじゃない。 白バイ少ないし」
身もフタもないけど、今回の結論でした。