新着情報

【えびの高原の火山活動に関する最新情報】
【3/29:えびの高原の噴火警報が解除されました(噴火予報に引下げ)】

2016.03.29(最終更新日)

 このページでは、えびの高原・硫黄山火山の最新情報について解説します。硫黄山周辺では火山性微動や火山性地震が発生するなど、火山活動が高まった状態が続いています。2015年12月には、13年ぶりに噴気活動が確認され、2016年2月には高濃度の硫化水素ガスが観測されたことから、硫黄山周辺の立ち入り規制が実施されました。2月28日には火山性地震の増加に伴い、火口周辺警報が発表されました。えびの高原周辺にお越しの際は十分に注意してください。
※3/29に噴火警報が解除され(噴火予報に引下げ)、それに伴い規制範囲が変更されました。


1.えびの高原の火山活動の状況
えびの高原の噴火警報解除【3月29日10時】(気象庁)
→気象台によるプレスリリースです。以下、写しです。
(見出し)
<霧島山に噴火予報(活火山であることに留意):警報解除を発表>
えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火の兆候は認 められなくなりました。 <火口周辺警報(火口周辺危険)から噴火予報(活火山であることに留意) に引下げ>
(本文)
「1.火山活動の状況及び予報警報事項  
 えびの高原(硫黄山)周辺では、2月28日に火山性地震が53回と増加 しましたが、その後は1日あたり0から5回と少ない状態で経過しました。火山性微動は、2月11日以降観測されていません。遠望カメラによる観測では、噴気の高さは概ね20mで経過し、特段の変 化は認められません。GNSS観測では、えびの高原(硫黄山)周辺の一部の基線で、2013年12月頃からみられた地盤の伸びの傾向は、2015年1月頃から停滞しています。以上のように、えびの高原(硫黄山)周辺の地震活動は低下しており、硫黄山周辺に影響を及ぼす噴火の兆候は認められなくなりました。硫黄山周辺の噴気と熱異常域の拡大は引き続き認められており、今後も活 動の推移に注意が必要です。なお、新燃岳、御鉢及び他の地域の活動に変化はなく、予報警報事項に変更はありません。また、定期的に発表していた火山の状況に関する解説情報は終了します。

2.対象市町村等
 以下の市町村では、特段の警戒が必要なくなりました。
 宮崎県 :えびの市
 鹿児島県:霧島市

3.防災上の警戒事項等
 火口周辺では火山ガスに注意してください。活火山であることから、規模 の小さな噴出現象が突発的に発生する可能性がありますので、留意してください。(引用終わり)」

えびの高原の噴気について【2月20日】(togetter)
→当協議会顧問で火山学者の井村隆介准教授(@tigers_1964)の見解です。

霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)の火山活動に関する情報【2月18日】(国土地理院)
→人工衛星による観測により、硫黄山火口南側を中心とした直径300m程度の範囲で昨年11月6日から今年2月12日までの間に最大4cm程度の隆起が観測されました。この変動は、地下の浅いところでの膨張を示唆しています。


2.えびの高原周辺の規制範囲
<立入規制の範囲、登山道および車道の規制区域>

 噴火警報の解除により、硫黄山から半径1kmの範囲の立入規制は解除されましたが、火山ガスに伴う立入規制が発表されています(以前の範囲と少し異なります)。赤線の内側(A,B,C,D)が立入禁止区域です。また、赤の太線は立入禁止の登山道です。それに伴い、韓国岳の登山道の一部が新設されます(黄緑色の破線)。さらに、県道1号線のうち青色で示された部分については、徒歩での立ち入りは避け、車で通行する際も安全のために速やかな通過が推奨されています。※図は宮崎県HPより引用。

★詳しくは、宮崎県とえびの市ののホームページを参照してください。
霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)における立入規制等の解除及び設定について(宮崎県)
えびの高原(硫黄山)周辺の立入規制等を解除および設定(えびの市)


3.えびの高原の火山活動史について
図:えびの高原に見られる主要な火口地形
 えびの高原周辺には、円形の火口がいくつも点在しています。とくに約9,000年前の不動池溶岩の噴出以降のえびの高原では、大きな火口をつくるような爆発的な噴火が、噴火のたびに火口の位置を変えながら起こってきました。多数の火口湖の存在が示すように、えびの高原では地下の浅いところに豊富な地下水の層が存在することから、噴火の際にマグマと地下水が接触してマグマ水蒸気爆発を生じることが多いのが特徴です。
参考文献:田島靖久・松尾雄一・庄司達弥・小林哲夫(2014) 霧島火山,えびの高原周辺における最近15,000年間の活動史.火山,59,55-75.


4.硫黄山の噴気活動について

 噴気は硫黄山火口南西側で主に見られます。硫黄山で観測されている硫化水素ガスは毒性の強い気体です。硫化水素ガスは空気よりも比重が大きいため、地形的に低いところにたまりやすい性質があります。風のない日などはとくに注意が必要です。
霧島硫黄山火山ガス調査結果(産業技術総合研究所)【PDFファイル:64KB】
→2月11日に測定された硫黄山の火山ガス組成と各成分の濃度です。
火山ガスと防災/東工大火山流体研究センター・平林順一(日本火山学会第9回公開講座)
→火山ガスの種類・性質・事故の事例などが詳しくまとめられています。


5.関連リンク
鹿児島地方気象台
宮崎地方気象台
えびのエコミュージアムセンター
宮崎県
えびの市
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