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火山噴火から身を守るために

作   成:2018.03.10
最終更新日:2018.03.28

こちらのページでは、火山噴火から身を守るために、火山噴火の特徴(とくに霧島山の場合)について、
できるだけ分かりやすく解説します。

■噴火のタイプについて
火山噴火にはいろいろなタイプがあります。とくに警戒すべきタイプの噴火について、その特徴をまとめました。
注:以下の2つのタイプ以外にもいろんな噴火があります。例えば、2014年の御嶽山や今年1月の本白根山の
  噴火は「水蒸気爆発」と呼ばれる突発的な噴火でした。これについても後ほど情報をアップします。
  取りあえずは、現在噴火を続けている新燃岳に備えるために2つのタイプの噴火を紹介しています。

(1)単発の爆発的な噴火(ブルカノ式噴火)

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 ※2018年3月9日の夕方以降に頻発しているタイプの噴火です。
 ※2011年の噴火では、主に2月以降にときどき発生しました。
 ※桜島でよく起こっている噴火はこのタイプです。


(2)本格的な軽石噴火(プリニー式噴火)

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 ※2018年の噴火ではまだ起こっていませんが、ぜひ念頭に置いておいてください。
 ※2011年の噴火では、1月26日から27日にかけて合計3回発生しました。
 ※火砕流は地形的に低いところに向かって流れます。霧島火山防災マップをあらかじめチェックしてください。


■火山噴出物から身を守るために
火山噴出物がどのようにふるまうかについて簡単にまとめました。

(1)火山弾と火山れき(+火山灰)

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 ※火山弾は風向きに関係なく飛んできますので、火口から距離を取ることが重要です。
 ※火山弾は火口から3~4km(まれに5km程度)まで飛ぶことがあります。
 ※火山弾は大きいもので直径数mを超えるものがあります。
 ※火山弾が人に当たるとどうなるかはご想像におまかせします。

 ※火山れきは風下側に降りますので、風上や風下に流れる噴煙の直下にいなければ当たることはありません。
 ※火山れきは噴煙に乗って遠くまで運ばれることがあります。
 ※例えば2011年2月の新燃岳噴火では、火口から10kmも離れたところで直径数cmの火山れきが降っています。
 ※火山れきは上空数千メートルの高さから高速で降ってきます。
 ※直径数cmの火山れきでも、車のフロントガラスを割ったり、人にけが(場合によっては命を奪う)をさせたりします。
 ※そのため、火山れき対策にヘルメットや避難シェルターが有効になる場合があります。

(2)火砕流
火砕流は、火山の噴煙や溶岩ドームが崩れたときに起こります。そして、マグマのかけらと火山ガスが一団となり、周囲の
空気をとりこんで膨張させながら、火山の斜面を高速(ときに時速100km以上)で駆け下ります。
したがって、火砕流に飲み込まれると助かる見込みはありませんので、いかに「そのとき流路になりうる場所にいないか」
が重要になります。火砕流は地形的に低いところに向かって最大で10km前後まで流れることがあります。どの方向に流れる
かはそのときの状況によります。ぜひ、霧島火山防災マップを参考にしてください。

(3)土石流
火山で発生する土石流は、火山の近くにたまった噴出物が水と混ざって流れます。したがって、大雨の後などはとくに警戒が
必要です。土石流は、直径10mを超えるような大きな岩を運ぶことがあり、たいていの場合、土石流の先端や上部に大きな岩
が集まります。そのため、下流の橋を破壊することもあります。
また、火山が噴火している最中だけでなく、噴火が終わった後も土石流のリスクは残ります。新燃岳の江戸時代の噴火や、
桜島の大正噴火では、噴火が終わって数年後にも土石流が発生した記録が残っています。
ぜひ、霧島火山防災マップを参考にしてください。

(4)火山ガス
火山から出る火山ガスの90%以上は水蒸気です。水蒸気自体には毒性はありません。それ以外の成分の中に毒性の強いもの
があります。例えば、硫化水素や二酸化硫黄などがその代表例です。それらは噴火の際にマグマから分離して発生したり、
噴気地帯から出たりしています。硫化水素も二酸化硫黄も空気より比重が大きいため、地形的に低いところに滞留します。
風向きと地形に注意しながら、その対策をとってください。

参考:火山ガスと防災(日本火山学会)