私たち家族は台湾東販と(財)台湾唐氏症(ダウン症)基金会との出版記念会に招待され、2月8日
(水)〜12日(日)の五日間にわたって次のようなスケジュールで台湾に滞在しました。
2月8日(水)ブックフェア会場と記者会見会場を見学。
9日(木)週刊誌「Here」と「Yappy」のインタビュー。
記者会見&サイン会
10日(金)台北市立美術館など見学。
11日(土)講演会(台湾師範大学) 交流会。
12日(日)故宮博物館、見学。 13日(月)帰鹿
この時の模様を同行されたかもがわ出版営業部の鶴岡淑子さんが次のように素敵な文章を書いておられます。ぜひお読み下さい。
もう一点、見学できてほんとうによかったと思う所がありました。ダウン症基
金会の会員の方のご案内で、ダウン症の子どもたちの保育園へ行きました。
マンションのようなところの広い一室をうまくレイアウトしてあり、言語を訓練
する保育士さんがいたり、それぞれに専門員が配置され、<これはいいな>
と思いました。こういった保育園が何カ所かあるそうですが、ここでは十数人
の幼児がとても明るく、遊具で遊び回り、ランチを食べている情景がとても印
象的でした。日本にはダウン症児だけの保育園はないのでは?こんな保育
園が日本にもあればいいと思いました。
(コメント:日本では保育園に入れそうにない重度のお子さんも一緒に楽
しそうでした。)
台湾滞在中はブックフェアで超多忙な時期でしたのに、台湾東販の片山成
二総経理(社長)をはじめ、スタッフの方々が連日、親身にお世話をして下さい
ました。感謝に絶えません。
滞在した5日間はあっと言う間でした。ごちゃごちゃとして人間が多く(バイクも多
かった!)、食べものはおいしいという、この活気ある街の魅力に触れ、またぜひ行
ってみたいと思っています。
何はともあれ、『走り来れよ、吾娘よ』の翻訳本の実現は本当に本当にうれ
しいことでした。」
日本の大学へ留学していた女性が台湾に帰り、結婚して生まれた二人目の子がダウン症児であったと。
ネットなどで情報を探して辿り着いたのが走り来れよ、吾娘よ』でした。早速日本にいる友人を通じてこの本を
取り寄せ、翻訳出版の運動をしたとのことです。
◆
MAGIC CANDY DROP
の紹介
DSI(国際ダウン症連合)の機関誌『DOWN SYNDROME news and update』に掲載された私のスピ
ーチがドイツ語に翻訳され、「MITTEILUNGEN」として次のように掲載されました。ダウン症の家族などをサポー
トしている会の主宰者・Rita Lawrenz(リタ・ローレンス)さんはこの「MITTEILUNGEN」の巻頭言で次のよう
に書いています。
このほど、我が家の三冊目の本『ことば育ちは心育て』が中国語で翻訳
され、台湾東販から出版されました。今回はエリアが<全世界>になってい
ます。どこの国でも(洋書で)入手できると思いますので、ご利用下さい。
私の英訳絵本
ブックフェア会場・台湾東販ブースで
この翻訳・出版を機に、台湾東販さんから著者の家族と担当編集者(私)が招待されました。時あたかも台
湾では、「第14回台北国際図書展示会」(ブックフェア)を開催中。その会場で、この本のサイン会が行われ
ました。
ちなみにこのブックフェアは毎年台湾の旧正月前後に開催され、今回は6日間の会期中に43万人の方が
来場するという大規模なもの。参加国・地域41、出展社数は国内外をあわせて885、出展ブース1,910とい
うスケールの大きさ!活況に溢れ、時間が許せばもっとゆっくり見たいと思いました。
また、サイン会に先がけて会場のすぐ隣のホテルで行われた出版記念会&記者会見も盛況で、台湾の記
者の方々の活発な質問が嬉しかったことでした。もちろん翌朝の新聞にはこの様子がカラー写真で報道されま
した。
台湾では現地の(財団法人)中華民国唐氏症(ダウン症)基金会の会員の方々の要請を受けて、岩元
ご一家の講演会が開催されました。場所は台湾師範大学(日本で言えば旧東京教育大学ー現・筑波大
学ー)のような大学でしょうか、テレビの取材も入り、教室は親子連れで満員。
日本ではダウン症の出生率は1000人に1人と言われますが、台湾では800人に1人とのことだそうです。岩
元綾さんは四年制大学を受験して卒業するというダウン症者としては非常に稀な(おそらく日本では初めての)
女性ですから、どこに行っても「希望の星」と言われています。講演のあとはサインを求める人の列が続きました。ま
た、弊社と台湾東販がダウン症基金会から感謝状を頂きました。
今回の台湾での翻訳出版は、台湾の中華民国唐氏症(ダウン症)基金会の会員の方の働きもあったよう
です。
◆ 「走り来れよ、吾娘よ」が中国語版として台湾で翻訳・出版される!
かねてから(財)台湾唐氏症(ダウン症)基金会の強い要望で両親の最初の本「走り来れよ、吾娘(あこ)
よー夢紡ぐダウン症児は女子大生ー」が台湾東販のご協力で中国語(繁体字)に翻訳され、下記のように
2月1日(初版発行)、出版されました。
写真前列 手前から鶴岡
様、東販・片山様 ダウン
症基金会・林様(サイン会
場)
(かもがわ出版HP・最近の話題より)
講演会後、台湾ダウン症基金会の李様より私たち家族に日・台家族交流活動記念の立派な楯を戴きま
した。
2006年2月の記者会見場で
表 紙
新年を迎えて、ベルリンの障害者の利益代理人に私は次のような質問を受けた。
「ダウン症活動サークルはなぜまだこれからもあるのですか?ダウン症児は今日ではもう出生前診断で、世の
中に出てくることはないのに」 と。一瞬私は言葉を失い、深く息を吸った。それから私の相手と激しく議論を始め
た」と。(鹿児島国際大学短期大学部講師・佐々木美智子先生ご夫妻訳)
My Dream Came True
◆
『ことば育ちは心育て』が中国語に翻訳され、台湾で出版される!!
Rita Lawrenzさん「巻頭言」
表 紙
みんな同じ人間・同じ命
「My Dream Came True!(夢は実現した!)ー「みんな同じ人間・同じ命」ーがドイツのダウン症
関係の機関誌「MITTEILUNGEN」誌 Nummer 53(1/2006)に掲載!
ひどい話です。人は障害があろうとなかろうと、みんな同じ人間・同じ命です。