ジオパークとは,科学的に見て特別に重要で貴重な,あるいは美しい地質遺産を複数含む自然公園のことをいいます。火山の噴火やプレートの移動など,地球の活動でできた火山や活断層でできた特色ある地形などを「地質遺産」として保護し,自然科学や防災の教育や観光に生かす仕組みが整っていて,各国のジオパークネットワーク組織に正式加盟を認定された地域を指します。海外では,すでに25か国77か所が「世界ジオパーク(外部)」の認定を受け活動しています。
ジオパークの取り組みは,火山・地震活動でできた地形あるいは大昔の津波を記録した地層,といった地球の歴史が刻まれた地質遺産を守るとともに,観光や教育に役立てることにより地域社会を活性化するという活動です。
世界ジオパークに認定されると,環霧島地域の魅力が広く世界に発信されることになり,国内はもとより海外からの来訪客の増加も期待されます。
「世界遺産」が国際条約で保護・保全が主な目的であることに対して,「世界ジオパーク」は保護・保全すると同時にその資産の持つ価値を情報発信し,地域振興に活用することが求められます。一連の活動は,ユネスコの全面的な支援を受けています。
「世界ジオパーク」の認定機関は,2004年に設立された世界ジオパークネットワーク(GGN)(事務局:パリ)です。
日本では,平成19年12月「日本ジオパーク連絡協議会」が発足し,平成22年10月4日現在,14か所(アポイ岳,洞爺湖・有珠山,南アルプス構造線,糸魚川,山陰海岸,室戸,島原半島,隠岐,恐竜渓谷ふくい勝山,天草御所浦,阿蘇,白滝,伊豆大島,霧島)が日本ジオパークに認定され,このうち4か所(洞爺湖・有珠山,糸魚川,島原半島,山陰海岸)が,世界ジオパークに認定されています。
参考:「日本ジオパークネットワーク(外部)」
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